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地域のクリエイターを発掘・支援!
「Rethink Creator Project」をレポート

地域セミナー第6弾は大阪で大盛況のうちに閉幕!

制作:梅田経済新聞編集部

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 「クリエイターの地産地消」で地域創生の実現を目指すプロジェクト「Rethink Creator PROJECT(リシンク クリエイター プロジェクト)」の地域セミナー第6弾が4月7日、ツイン21 MIDタワー(大阪市中央区城見2)9階にあるOBPアカデミア セミナールームで開かれました。

「視点を変えて」真剣に大阪の魅力を考える2時間

 主催はクリエイターの育成や仕事のマッチングなどを通じ、クリエイターに新たな働き方を提案するクリエイターズマッチ(東京都渋谷区)。2018年にJT(東京都港区)のプロジェクト「JT Rethink PROJECT」とのコラボレーションによる新プロジェクト「Rethink Creator PROJECT(リシンク クリエイター プロジェクト)」の活動を始めました。

 このプロジェクトは「視点を変えて考える(Rethink)」「考えを形にして伝える(Creative)」という2つの技術を活用して地域の魅力を発見し、自分から発信できるクリエイターを日本中に創出していこうというもの。「地域」「文化」「暮らし」にあった発想を、その土地にゆかりある人たちが自ら生み出し、発信していくことを目指しています。

 具体的な施策としては、無料で参加できる「学びの場(セミナー)」と「挑戦の場(クリエイティブコンテスト)」の提供が2本柱。昨年は経験の浅いクリエイターや、ライター・デザイナーの経験がない「クリエイター予備軍」に向けたセミナーを全国9地域で開催しました。プロジェクトの参加登録者は現在約2900人に達しています。

 プロジェクト2年目となる今年、地域セミナーは全国24地域に拡大し、神戸、福岡、仙台、米子に次ぐ2019年5番目のセミナー開催地として、大阪での開催が実現しました。

伝えたい『誰か』をイメージすると、内側の魅力が見えてくる!

クリエイターズマッチ・羽室吉隆さん。

 大阪セミナーには10~40代の20人が参加し、半数以上が女性でした。全体の3分の2は、デザインの仕事を一度も経験したことがないデザイン初心者。和やかなムードのなかにも真剣さが入り交じる、ほどよい緊張感を持って2時間の講座はスタートしました。

 講師はクリエイターズマッチ 教育事業部 部長の羽室吉隆さん。カーデザイナー、グラフィックデザイナーを経て、現在クリエイター教育に精力を注ぐデザインのプロです。

 もう一人の講師は、Hello world クリエイティブディレクターの西山まさきさん。広告制作プロダクション、広告代理店を経て、現在フリーで空間デザインやイベントデザインまでを含む幅広い領域で活躍するクリエイターです。

クリエイティブディレクターの西山まさきさん。

 講座の冒頭、羽室さんがまず提示したのは、「視点の変え方」。「内側を見る」「属性を見る」「印象を見る」の3点を意識するだけで日常の感じ方がちょっと魅力的に変わるといいます。「伝えたい『誰か』をイメージすると、内側の魅力が見えてくる」と、デザインのコツを伝える羽室さん。初めは腑に落ちない様子の一同でしたが、実例をもとに丁寧な解説を聞くと、納得の表情に変わりました。

 20代女性は「デザインが意外と手軽にできるものなんだとわかりました。すごくワクワクしながらできたので楽しかったです」、20代男性は「いつでも実践できる内容であったこともあり、ハードル低く、いろんなことに視野を向けたいと感じた。帰路でやってみたいと思った」と感想を寄せました。

面白くやることが自然と人の心を動かす!

《ワークショップ》 大阪の「当たり前」にコピーを付けて魅力的に伝える

 ワークショップでは、学んだばかりの3つの「視点の変え方」を意識しながら、地元の魅力が伝わるようなコピーを考えます。コピーをつけるのは、「道具屋筋」「天満天神 繁昌亭」「トラ柄のシャツ」など大阪と聞けば浮かんでくるような風景写真です。

 6つのテーブルそれぞれにお題が割り当てられると、「このコピーは人柄が出てる」「いいんちゃいます?これいきましょう!」などと活発な議論が始まりました。羽室さんからのアドバイスは「目に見えない匂いや擬音も想像しよう」。どのテーブルからも活気のある声と笑いが飛び交い、にぎやかなワークショップになりました。

 20代女性は「今まで写真にキャッチコピーをつけたりしたことはなかったですが、SNSの投稿もなんとなくデザインを考えながらやっていたので、初めての感じがせず、意外と身近なものだったんだなと感じました」、ほかの20代女性は「他のグループの作品を見ることで、とても勉強になりました。自分たちの考えたアイディアが形になるのを見るのは楽しいですね!」と感想を寄せました。

《成果発表》 参加者同士でCreateを感じ合う

 完成したコピーは、その場で羽室さんが字体やサイズ、配置を整えて一枚のポスターに仕上げます。受講者からは「その書体、変えられませんか」「もう少し右に寄せて」「背景に被せないで」などと妥協知らずの熱心なリクエストが飛び、羽室さんが思わず「ごめん、大変すぎ」とぼやく場面も。

 成果発表では、グループごとにそれぞれ代表者が作品の狙いを説明した後、講師から感想やアドバイスが述べられました。

 20代女性は「みなさんの茶目っ気のあふれるコピーがとてもとよかったです。さすが大阪という感じでした。文字の大きさ、フォント、配置でこんなにも印象が変わるんだなと。改めて実感しました」、20代男性は「捉え方が変わりました。自身のクリエイティブにいかせそうです」と感想を寄せました。

 羽室さんからは最後に「大事なのは、地元の風景に対してちゃんと言葉を探すこと。もしデザイナーをやりたいと思っているなら、テクニックの話から入らず、まず今日のように真剣にメッセージを生み出すことが大事になっている時代だと思います」とエールが送られ、約2時間の大阪セミナーが幕を閉じました。

 羽室さんはセミナー後記として「大阪の人たちは笑いに慣れているからか、受講生も基本的に楽しむことを前提にやっていたのが印象的でした。面白くやることが自然と人の心を動かすという根本的なところをわかっているな、と感じました」と話してくれました。

「経験がなくても挑戦できる「クリエイティブコンテスト」参加募集中!

 「Rethink Creator Project」では、セミナーでの学びを生かした「挑戦の場」として、誰でも参加できるコンテストを年3回開催。次回は地域セミナー第1シーズン後の4月上旬~5月中旬に「Rethink Creator 賞」「JT Rethink 賞」2つのテーマに沿った作品を募集します。

 羽室さんは「コンテストはどなたでも参加できますが、セミナーの中ではコンテスト応募テーマについての説明や例題作品の講評なども行います。コンテストへのチャレンジを考えている方にはぜひ参加をお勧めします」と呼びかけています。

セミナーは今後、第2シーズン・第3シーズンと継続して行っていきます。

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