HEP HALL(大阪市北区角田町、TEL 06-6366-3636)で12月1日、アルバムをテーマにした展覧会「ALBUM EXPO(アルバムエキスポ)OSAKA 2010」が始まった。
「アルバム、つくってますか?」をキーワードに、昨年から開催する同展。雑誌「Re:S(りす)」の編集長・藤本智士さんがフィルム関連の特集をした際、俳優の佐野史郎さんに1910(明治43)年に撮影した両親の家族写真などが貼られたアルバムを見せられ、「昔ながらの写真はきちんと保存したら100年以上残せる。やはり銀塩写真はいいな」と思い、アルバムについて考える同展を企画した。昨年は著名人の実際のアルバムを博物館的に展示しただけだったが、今年は見て、触って、作って楽しむ展覧会にした。
会場には、著名人18人のさまざまなアルバムを展示。佐野さんの家に代々伝わる古いアルバムには佐野さんの両親の新婚時代の写真があるが、藤本さんは「お母さんの写真を見ていたら、撮影したお父さんのことが浮かんだ。初めて撮り手を意識したのがこの写真」といい、人気の写真家・梅佳代さんの部屋にずらっと並んだポケットアルバムは「タイトルを見ているだけでも楽しい。まずは整理しませんか」との思いを込めているという。写真家・平間至さんのアルバムには、1ページ1枚しか貼られておらず、「デジカメでは多くの写真を保存することができるため撮りすぎてしまい、整理できずプリントすらしていない人が多い。いらないものは捨ててほしい」と話す。
ほかにも、人に見せたくなるように演出をした写真家・浅田政志さんの家族写真や、今月1日に発売された雑誌「BRUTUS」の表紙写真撮影者で友人の子どもを撮影した写真家・川島小鳥さんの生プリント、デジカメで撮影したデータをネットで送信し、写真集にしてくれるフォトブックなど、さまざまなタイプのアルバムや写真を展示し、アルバムの作り方やアイデアを紹介する。会場には一般公募のアルバムコンテスト「THANKS! ALBUM AWARD」受賞アルバムもコメント付きで展示する。
「昨年は帰ってアルバムを作った人はあまりいないのでは」と思った藤本さんは今年、会場内に「アルバムづくりコーナー」を作り、無償で台紙も用意した。アルバム作りグッズの販売も行う。「持参してもらった写真で作るのがベストだが、セルフプリンターも用意した」。
今月4日・5日には、「平間至ワークショップ 『アルバムは愛だDX』」、5日には「12月5日はアルバムの日」制定記念「浅田政志×梅佳代トークショー 私とアルバム」など、イベントやワークショップを多数展開する。
開催時間は11時~19時30分。入場無料(一部イベントは有料)。今月12日まで。