大阪市は現在、中崎町の旧・大阪市立済美(せいび)小学校跡地(大阪市北区中崎西1)の校庭で遺跡の発掘作業を行っている。
1916(大正5)年に第三北野尋常小学校として開校した同校は、児童数の減少により2004年に閉校。閉校以後同地は、地元住民の夏祭りのメーン会場など地域コミュニティーの場としても利用されていた。敷地面積約5,000平方メートルの土地と建物を所有する大阪市では「平成28年度までに売却を検討する対象地だが、売却や売却先などについては地元住民などの意見も聞きながら慎重に進める」としている。
遺跡は売却検討に当たり事前調査を行ったところ見つかったもので、埋蔵物を管理する大阪市教育委員会文化財保護担当者は「大阪市には埋蔵文化財として遺跡の対象エリアが約25%あるが、同地は対象ではなかった」という。7月中旬から始まったサンプリング調査から「中世~近世の村や集落の住居跡と見られる」としている。
現地での調査は9月下旬ごろまでを予定し、その後詳細な調査・分析を行う。調査結果が判明するのは来年度以降。