
「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」が10月4日、大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4)で始まった。
1925年にフランス・パリで開催された「アール・デコ博」と呼ばれる「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」から100周年を記念して開催する同展。「アール・デコと女性」をテーマに、主にフランスのグラフィックデザインやジュエリー、香水瓶、ドレス、車など約160点の女性にまつわる作品・資料を展示する。
会場は、「スピードの時代と女性」「ヴィーナスたちのファッション」「ヴィーナスたちの仕事とレジャー」など6章で構成する。同館によると、幾何学的な形態を組み合わせたアール・デコ時代の装飾は、この時代以降の「機械時代」のデザインを予見すると共に、メキシコやアフリカなどヨーロッパ圏以外の国からの影響も見られるという。また、女性の社会進出により、髪やスカート丈が短くなり、ゴルフや乗馬などレジャーを楽しむ当時の新しい女性像が表されている。
同展を担当した主任学芸員の平井直子さんは「『アール・デコ』という様式には、提唱した人や理論付けた人がおらず、いつの間にか国際的に広がっていったというユニークさがある。大阪中之島美術館の周辺にあるアール・デコ様式を取り入れた建築群を紹介する特別章も用意している」と話す。
開館時間は10時~17時。月曜休館(祝日は開館、翌火曜は休館)。入館料は、一般=2,000円、高大生=1,600円、小中生=600円。来年1月4日まで。