ハービスPLAZA ENT(大阪市北区梅田2)3階バルコニーで11月22日、同29日公開の映画「青い鳥」の公開を記念して、テーマソングを歌うまきちゃんぐさんのミニライブと、主演の阿部寛さんのトークイベントが行われた。
同作品は、昨年7月に刊行された重松清さんの同名小説を映画化したもの。吃音(きつおん)というハンディキャップを抱えた臨時教師村松先生(阿部さん)が、いじめによる自殺未遂が起こった中学校を舞台に生徒たちとの心の交流を描く、いじめ問題に取り組んだ作品。
初めに登場したのは、同作のオープニング・テーマ「鋼の心」と、エンディングテーマ「さなぎ~『青い鳥』ヴァージョン」を歌うシンガーソングライターのまきちゃんぐさん。「(阿部さんを見に来たのに)目的の違う人の前で歌うのは緊張します」「土曜の昼間からこんな歌聴きたくないですよね」などと謙遜(けんそん)したトークをおっとりとした口調で語りながらも、メッセージ性の高い歌を聴く者を引きつけるピアノ弾き語りで披露し、観客らはそのギャップを楽しんだ。歌を披露し終えたまきちゃんぐさんは「小説も映画も見て、とてもぴったりで光栄です」などと話した。
その後、主演の阿部寛さんが登場。「教師役はあまりやったことがない」といい、吃音の教師という点には「どもるところが難しい」と苦労話も明かした。また「現代社会の中では大人は本気で話すことを避けるが、この作品では吃音であるがゆえ一生懸命話す」「見た人が何かしら感じてくれる作品。貢献できることが役者として財産になった」などと話した。
共演した本郷奏多さんのことを尋ねられると、「表情が自由でよく動く。まっすぐだから目も強い。(自身が)反省する点がいっぱいあったので良かった」と絶賛。テーマソングを歌っているまきちゃんぐさんについては「後ろで聞いていて映画のワンシーンワンシーンを思い出した」「とてもいい出会いができた」と話した。「見たら心の中にある優しさなど何かを感じてもらえるはず」と作品のPRで締めくくった。
同作品は今月29日からシネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸などで公開。