大阪・北新地の早春の風物詩「堂島薬師堂 節分お水汲(く)み祭り」が2月3日、開催された。
曽根崎新地で江戸時代から続く厄を払う「鬼追い」や花街の風習で女性が仮装する「お化け」といった節分行事と地域活性化を目指して始まった「お水汲み祭り」を一体化したイベントで、今年で20回目の開催。2021年と2022年はコロナ禍の影響でお水汲み儀式と法要のみを開催したが、今年は3年ぶりに夜の北新地を巡るパレードやステージイベントが復活した。
昼間は堂島アバンザ内にある堂島薬師堂で、奈良・薬師寺の僧侶が参拝者の竹筒護符に同寺でくみ清めた「お香水(こうずい)」を注ぎ、商売繁盛(はんじょう)や無病息災などを祈願。節分法要や護摩焚(た)きなども行った。
夕方からは同ビル1階の特設ステージで、僧侶による「声明(しょうみょう)」や北新地の芸妓衆による法要舞が披露された。その後、堂島薬師堂に祀(まつ)られている弁財天の化身の「白龍」や鬼、花魁(おいらん)、サンバダンサー、アラブの王女などに仮装した北新地の飲食店で働く女性ら約100人が練り歩く「龍の巡行」が行われ、多くの見物客でにぎわった。