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中之島香雪美術館で特別展「陶技始末-河井寛次郎の陶芸」 作風変遷たどる100点

丹波焼(左)の技術を取り入れた河井の作品(右)

丹波焼(左)の技術を取り入れた河井の作品(右)

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 陶芸家・河井寛次郎の創作活動を紹介する特別展「陶技始末-河井寛次郎の陶芸」が6月18日、中之島香雪美術館(大阪市北区中之島3)で始まった。

陶彫による造形作品の後期

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 河井寛次郎は、大正から昭和にかけて京都を拠点に活躍した陶芸家。大正末期から思想家・柳宗悦や陶芸家・濱田庄司らとともに、無名の職人が作る日常の生活道具に美を見出す「民藝(みんげい)運動」の中心人物として活動した。同展タイトルの「陶技始末」は、河井が日本各地の窯場を訪問したレポートを民藝運動の機関誌「工藝」に連載した際のタイトル。

 同展は、河井の陶芸作品約100点を中心に3章で構成する。第1章は、中国の古い陶磁器をモデルにした前期、民藝運動を通して生まれた素朴な味わいの作風の中期、抽象的なデザインを陶器で表した造形作品の後期に分け、創作活動の変遷をたどる。第2章は、丹波焼や唐津焼など西日本の窯場の伝統的な装飾技法を取り入れた作品と影響を受けた各地の陶磁器を並べて展示する。3章では、阪急電鉄の創設者の小林一三やアサヒビールの初代社長の山本爲三郎など河井の創作活動を支えた関西在住の支援者や収集家と、彼らが所蔵していた作品を紹介する。

 同展を企画した学芸課長の梶山博史さんは「展覧会未紹介作品を50点そろえた。作品に影響を与えた古い陶磁器や創作活動を支えた支援者の紹介など新しい切り口から河井寛次郎を知ってもらえたら」と話す。

 開館時間は10時~17時(6月23日、7月21日、8月18日は19時30分閉館)。月曜休館(7月18日は開館、翌19日は休館)。入館料は、一般=1,100円、高大生=700円、小中生=400円。8月21日まで。

 ※河井寛次郎の「寛」は、「寛+、」が正しい表記。

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