グランフロント大阪(大阪市北区大深町)一帯で4月26日、国内外の著名アーティストの作品群を街内各所に展示する「グランドアートフェス」が始まった。
同街区が5周年を迎えたのを機に、「感謝の思いを伝える」ために企画した。現代美術家の椿昇さん、現代美術作家のヤノベケンジさん、画家のカオルコさんらが街の各所に作品を展示する。
北館のナレッジプラザでは高さ20メートルを超える椿さんの巨大バルーン作品「フラグメンタ」「鸚鵡図」と、ヤノベさんの代表作「ジャイアント・トらやん」が競演を果たし、壮観な風景を構築。道行く人の驚きを誘う。また、ストリートアートの先駆者と呼ばれる1980年代アメリカを代表する芸術家、キース・ヘリングの壁画作品を東京・青山から段階的に移築して展示する。
巨大作品はうめきた広場にも設置。広場中央で同じくヤノベさんの3作品「ウルトラ -黒い太陽-」「サン・チャイルド」「風神の塔」を観ることができるほか、水景にはフランスの現代美術家・ファブリス・イベールの緑のテディベア風作品「テッド・イベール」を飾る。
一方、北館では、4階イベントスペースでカオルコさんがニューヨークから運んだ5点の絵画、同階無印良品前で「カラフルな感情を染織にたくして心のパズルを表現した」と話す西形彩庵さんの染織アートを見ることができる。
大阪で生まれ育ったというヤノベさんは「1970(昭和45)年の大阪万博を見損ねた私は、開催後の廃虚を見てアーティストを志した。そんな私の作品を大阪の中心地に集められたのは感慨深い」と話す。
グランフロント大阪 TMO事務局長 松山茂雄さんは「来街者数は日を追うごとに増え、今年1月27日に累計2億5000万人を突破した。この先もいろんな新しい仕掛けを用意して、みなさんにさらに感動してもらいたい」と意気込む。
観覧無料。5月13日まで。