大丸ミュージアム・梅田(大阪市北区梅田3 大丸梅田店15階、TEL 06-6343-1231)で4月16日より、「『安野光雅 繪本 三國志』展~中国、悠久の大地を行く~」が開催されている。
同展は、画家・絵本作家として世界的に活躍する安野光雅さんが「三国志」をテーマに創作した最新作93点を初公開するもの。2004年から約4年間、中国各地を4回訪ね、走行距離延べ1万キロに及ぶ取材をもとに取り組んだ作品群を扱う。
「日本でよく知られる『三国志』は、『蜀』を正統とする視点で描かれている『三国志演義』を題材にしているものが多かったが、今回の安野さんの作品は『魏』を正統として記述している『正史三国志』の史実としての面白さを独自の視点で描いている」(広報担当)という。
同展では作品のほかに、制作に使用した中国製の絹本や、世界で初めての紙「蔡倫紙」の再現、中国で著名な篆刻家に刻してもらったという落款や取材写真、スケッチなども展示する。同19日13時からは、当日ミュージアムショップ内での作家著作本購入客を対象にサイン会も行なう予定(定員100人)。
安野さんは、1968年絵本「ふしぎな絵」で絵本作家デビュー、その後「ボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞」「国際アンデルセン賞画家賞」など数々の賞を受賞。1988年に紫綬褒章を、1997年には勳4等旭日小受章を受章した。2001年、故郷である島根県津和野町に、3,300点にも及ぶ作品を所蔵する「安野光雅美術館」が開館した。
入場時間は10時~19時30分(20時閉場、最終日は16時30分まで)。入場料は、一般=800円、大高生=600円。4月27日まで。