男子6人組アートユニット「薫風」、梅田で初展覧会-メンバーによる解説も

来場者に作品の解説をする木工芸の竹部徳真さん

来場者に作品の解説をする木工芸の竹部徳真さん

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 阪神梅田本店(大阪市北区梅田1、TEL 06-6345-1201)9階阪神美術画廊で10月30日、若手男子6人で結成した新アーティストユニット「薫風(くんぷう)」の展覧会が始まった。

日本画・鈴木博雄さんの作品

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 薫風は、女性11人組アーティストグループ「イレブンガールズアートコレクション(EGC)」のプロデューサー・與倉豪さんが立ち上げた新ユニット。與倉さんが開く「アートマネジメント講座」の受講生から6人を選び展覧会を企画した。

 自身も画家で海外にも契約先がある與倉さんは「欧米では画家は職業の一つとされているが、日本では学校の先生をやりながら、アルバイトをしながら創作活動をしている人がほとんど。海外で職業として成立するその概念を日本に持ってきたい」と講座を開設。「仕事にしたいがどうしたらいいか分からない」という学生や若手アーティストらに講義をし、「アトリエだけでは独りよがりの作品になってしまう。会ったことのない人からの意見もあり、客観視できるようになる」と展覧会の場を用意する。会場には、さまざまな人が立ち寄る百貨店の画廊を選んだ。

 日本画の鈴木博雄さんは、古典絵画をベースにした作品を制作。漫画の原点といわれる鎌倉時代の絵巻物に倣い、「天然の発色が自分の作品に合っている」と岩絵具や金箔(きんぱく)などを使い、漫画風にアレンジしたモチーフを描く。絵付けの伊藤誉さんは、彩度の高い色彩で皿やカップに絵本のような絵付けをする。

 油彩画の藤井誠さんは、水や光、自然の風景を写真のように柔らかく表現。アクリル画の楯とおるさんは独特の青色をベースにした作品が多く、ニューヨークにも進出するなど活動の場を広げている。

 木工芸の竹部徳真さんは、アカマツを使った照明を展示。木目から透ける赤い色が特徴で、実用性を兼ねたオブジェのような作品が並ぶ。油彩画の鈴木裕太さんは、写真のように描いた女性像に独特の背景をつけている。

 與倉さんは「展示されている作品をお客さまの意見を聞きながら見ると新しい気付きがある。こういう機会に収穫してほしい」と願い、「美術を学ぶ学生さんにも見に来ていただき、彼らの話を直接聞いていただけたら」と話す。

 開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。11月5日まで。

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