大阪市中央公会堂北側の堂島川沿いに12月15日、ブライダルスポット「中之島リバーワンダーランド」が開業する。運営は、ホテル、フードサービスなどを展開するカトープレジャーグループ(大阪市)。
中之島の水辺を緑と遊歩道でつないでにぎわいを創出することを目的に、大阪府が取り組む「中之島にぎわいの森プロジェクト」の集大成として誕生する同エリア。同プロジェクトではこれまで八軒家浜や中之島バンクス、ほたるまちにシンボルツリーとなる「ドリカムツリー」を植樹し、「DREAMS COME TRUE」が来場する点灯イベントなどを開催してきた。
現在整備を進めている同エリアは、鉾流橋(ほこながしばし)-水晶橋間の約900坪の敷地で、公園内にブライダル施設、レストランを併設。約220坪のブライダル施設「中之島リバーワンダーランド」には、チャペル、バンケットがあり、チャペルはアースカラーを基調にしたシックな空間で、60人まで参列可能。両家が一つになるようにとの思いを込め、2つの屋根が重なり合うデザインとした。
約55坪のバンケットは、川側の壁面を全面ガラス張りにした解放的な空間。背景には大阪市中央公会堂や大阪府立中之島図書館など近代建築が並び、川沿いのテラスではウエルカムパーティーやデザートビュッフェなどに対応。船着き場を設け、船に乗って2次会会場へ移動することもできるという。公園は一般市民が憩いの場やジョギングコースとして利用できるほか、結婚式前の記念撮影にも利用できる。
「ゲストハウスは月曜から金曜が休みで結婚式当日以外は利用しないが、ここは向かいに近代建築があり、いつ来ても楽しめるエリアになる」とKPG Restaurant West課長の堤弘貴さん。「夏には屋上テラスでビアガーデンをしたり、喫茶やランチしたりもできるようにしたい」といい、川沿いや木々はLEDで装飾し、「愛を誓う場、結婚式、思い出の場所として2回も3回も楽しんでもらえるエリアになれば」と話す。
「ブライダル業界は競争激化のため、商業化しすぎる傾向にある」というが、「ここでしかできないウェディングを提案すれば、広告に費用をかけずおもてなしができる。おいしいお料理やロケーションを生かした演出など、きっちりとしたものをつくっていきたい」と意気込む。
目標は「2月の寒い小雨混じりの日に『来てよかった』と思っていただける人の集まる場所」。今後はエリア全体としてどう確立していけるか検討していくという。