暮らす・働く

梅田に一日限定「大阪オタク観光案内所」-マップ配布、レンタサイクルも

NPO法人「Homedoor」代表の川口加奈さん(写真右)とマップを制作した外国人スタッフ

NPO法人「Homedoor」代表の川口加奈さん(写真右)とマップを制作した外国人スタッフ

  • 2

  •  

 梅田ロフト前(大阪市北区茶屋町)に2月24日、一日限定の「大阪オタク観光案内所」が登場し、レンタサイクルの試乗と外国人らが制作した「OSAKA OTAKU MAP」を配布した。

マップを手にPRする外国人スタッフ

[広告]

 ケーブルインターネット「ZAQ(ザック)」を企画運営するテクノロジーネットワークス(東京都千代田区)が「実現することで地域活性や社会貢献につながる夢」を募集し、その夢を実現するため企業や人などをコーディネートする事業「ユメコラボ」。そのユメコラボで応援するシェアサイクルプロジェクト「HUB chari(ハブチャリ)」の利用促進を図るため、同観光案内所で自転車の1時間試乗を行った。

 「ハブチャリ」を展開するのはNPO法人「Homedoor」(住吉区)代表で現役女子大生・川口加奈さん。14歳のときにあいりん地区を初めて訪れ、多数のホームレスを目の当たりにした。同世代が襲撃事件を起こしたこともあり、「ホームレスが生きやすい社会ではなく、ホームレスを生み出さない社会」を目指し、高校時代から講演や炊き出し、ワークショップなどに取り組んできた。その後、ホームレス研究が進んでいる大阪市立大学に進学し、雇用創出によりホームレス問題を解決する同NPOを立ち上げ、昨年4月から「ハブチャリ」を展開している。

 現在は、新梅田シティ(大淀中)や大阪東急イン(堂山町)、大阪ガスビル(中央区)など10カ所に自転車の貸し出し・返却拠点となるポートを設置し、シェアサイクル事業を展開。駐輪場不足による放置自転車問題への取り組みを担う立場となる自転車の管理者や修理人として約30人のホームレスを雇用している。自転車は企業から協賛を受け、「ポートはホテルやカフェ、ビルなどのデッドスペースを『ノキサキ貢献』という形で提供してもらっている」という。同NPOでは6カ月~10カ月の「就労リハビリプログラム」を実施。これまでに約40人がプログラムを修了し、仕事に就いている。

 「ハブチャリ」の利用を促進するため制作した「OSAKA OTAKU MAP」は、大阪を訪れる外国人をターゲットにした観光サイクリングマップ。日本在住の外国人8人が「外国人目線で見た面白い大阪」をテーマに意見を出し合い、ハブチャリを利用して実際に回ってマップに落とし込んだ。「こんなに多くの人が集まるところはない」というビッグマン前や、海外にはないという「ネコカフェ」「スパワールド」、食品サンプルの制作体験ができる店や卸売市場など、大阪の「オタク」な名所を掲載し、完成記念として同イベントで2000部を配布した。今後は、「ハブチャリ」のポートやマップ掲載店舗への設置のほか、ウェブ版も予定する。

 ハブチャリの利用料金は、基本料金=200円、利用料金=最初の30分無料、以降30分100円。利用方法などはホームページで確認できる。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース