国立国際美術館(大阪市北区中之島4、TEL 06-6447-4680)で10月16日に開幕した「エル・グレコ展」の来場者が11月30日、10万人を突破した。
ギリシャ出身でありながら、ベラスケス、ゴヤとともにスペイン三大画家と呼ばれるエル・グレコ(本名=ドメニコス・テオトコプーロス)の没後400年に向けた大回顧展。プラド美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館など十数カ国の美術館や教会から集められた油彩画など51点を展示する国内史上最大の展覧会で、大阪でエル・グレコの展覧会を開催するのは初めて。国内にある作品はわずか2点だけで、日本にこれだけの作品が集結したことで人気を集めている。
同展では、最高傑作の一つと言われる3メートル超の祭壇画「無原罪のお宿り」などが初公開されているほか、肖像画や教会建築プロデュースなど、宗教画家のイメージのあるエル・グレコの新たな一面に迫る内容で構成する。
11月30日午前には、10万人目の来場者が訪れ記念セレモニーを開催。10万人目の来場者は、富山県高岡市の河上一文さん(51)と宮城県仙台市の河上恵理子さん(22)親子。「来年2月にトレドに行く予定なので、その前に見に来た」と母親の一文さん。「3D作品のようにも見えると紹介されていた『無原罪のお宿り』を見るのが楽しみ」と期待を寄せた。2人には、山梨俊夫館長から図録やトートバッグなどの記念品が贈られた。
開館時間は10時~17時(金曜は19時まで)。月曜休館(12月24日は開館)。観覧料は、一般=1,500円、大学生=1,200円、高校生=600円。12月24日まで。