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東洋陶磁美術館で「マイセン磁器の300年」-各時代の代表作を一堂に

メナージュリ動物彫刻「嗅ぎ煙草入れを持つサル」

メナージュリ動物彫刻「嗅ぎ煙草入れを持つサル」

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 大阪市立東洋陶磁美術館(大阪市北区中之島1、ハローダイヤル 050-5542-8600)で4月7日より、開館30周年記念特別展「国立マイセン磁器美術館所蔵 マイセン磁器の300年」が開催される。

インド文様花卉文蓋付壺

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 ヨーロッパにおいて初めて硬質磁器を生み出したドイツ東部の「マイセン窯」。大航海時代以来、ヨーロッパに渡った中国製の磁器は王侯貴族の心を捉え、17世紀には東インド会社による輸入により、王侯貴族や富裕層の間で「白い金」と呼ばれる高価な磁器の収集ブームが起こった。

 磁器の収集家だったザクセン選帝侯兼ポーランド王のアウグスト強王は、収集した磁器を飾るだけでなく、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベットガーに磁器製法の解明を命令。1709年には製法を解明し、1710年、マイセンのアルブレヒト城に王立磁器製作所を開窯した。その後マイセン窯は、絵師ヘロルトや彫刻家ケンドラーが色絵磁器、磁器彫刻を完成させるなど独自の作風を確立し、東洋とは異なる磁器製品を作り続けている。

 同展では、「柿右衛門写し」「シノワズリ(中国趣味)」などの作品群、アウグスト強王が計画した磁器の動物園のための大型動物彫刻、ロココ様式のフィギュリン(小型立像)、万国博覧会出品作など、国立マイセン磁器美術館が所蔵する約230点を展示。各時代を代表する作品を一堂に集め、300年にわたる歴史を紹介する。

 「東洋の『白い金』への情熱から誕生し、ヨーロッパの宮廷文化により育まれた華麗なるマイセン磁器の美の世界を楽しんでほしい」(同館)。

 開館時間は9時30分~17時。月曜と7月17日休館(4月30日、7月16日は開館)。観覧料は、一般=1,000円、高大生=600円、中学生以下無料。7月22日まで。

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