大阪・中之島エリアで10月19日から、交通システムのEV化とオンデマンド運行がもたらすCO2削減効果の検証をするための社会実験が行われている。14の産学官民で構成する、大阪中之島地区温暖化対策地域協議会が環境省の委託を受け行うもの。
実験期間中の平日8時~9時は、梅田OSホテル前と中之島ダイビル北玄関前をマイクロバスがシャトル運行(2.5往復)する。同じく平日の9時~16時には、中之島エリアとJR大阪駅などその周辺をマイクロバスと電気タクシーをオンデマンド運行する。乗車料金は無料で、事前に専用ウェブサイトからの利用者登録(1回のみ)と利用の都度に予約が必要。シャトルバス(乗車定員20人)は予約不要。
堂島川では、モーターとエンジンを切り替えて進むプラグインハイブリッド船を試験的に運航している。大阪市立大学と関西電力が約1年かけ共同開発したもので、小型船の燃料タンクがあった部分にモーターを、釣った魚などを入れるいけすがあった部分に燃料タンクを設置している。水線長6.95メートル、幅2.13メートル、定員9人。航行速度は現状のシステムで約3ノット(時速約5.5キロメートル)。
関西電力の開発担当者は「車では増えてきたが、ハイブリッド船はまだまだ珍しい」とし、「今回の実験でデータを取りながら、燃費などを計測していく」と話す。
乗船場所は八軒家浜港(平日13時、15時)とほたるまち港(同14時、16時)で1日に2往復する。片道乗船で所要時間は約30分。乗船料は無料。予約は伴ピーアール(TEL 06-6314-3772)で受け付ける。原則雨天決行。
利用状況について、同協議会の担当者は「最初の週は予想よりも少なかった」といい、「実験の精度を高めるためにも多くの人に利用してもらえれば」と呼びかける。
実験は11月13日まで。