地下十数メートルを歩くミニツアー、「中之島線」建設現場を見学

中之島ー渡辺橋間の地下鉄が走るトンネル(10月9日撮影)

中之島ー渡辺橋間の地下鉄が走るトンネル(10月9日撮影)

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 毎年秋頃に開催されている社会実験イベント「中之島物語 その未力と魅力」の一環として、中之島−天満橋間に開通する「中之島線」建設工事現場を見学するミニツアーが実施された。同イベントでは、「中之島線」の開業が視野に入った2005年から、中之島の歴史をさかのぼり、将来の同エリアの姿を思い描く目的でさまざまなイベントを開催している。

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 ツアーでは、淀屋橋港を出航し、アクアライナーで中之島を周遊した後、建設工事中の「中之島線」を見学。10月6日の小学生対象コース、10月9日の一般対象コースともに、51人が参加した。下船後、大阪大学中之島センターで周辺建物や路線ルートの紹介、工事の進め方や施工方法などを、技術担当者がDVDを見せながら解説し、その後2班に別れ、ヘルメット、軍手、無線機を手渡され工事現場に入った。

 初めに、無線でガイドを聞きながら深さ15メートルの「中之島駅」を見学。地下の駅を鉄筋コンクリートで作っている現場を見学した後、中之島−渡辺橋駅間の地下鉄が走る290メートルのトンネルを歩き、プラットホームの施工作業中の渡辺橋駅まで移動した。

 参加者はガイドを聞きながら、思い思いに写真撮影をするなどツアーを楽しんでいた。見学終了後に設けられた質疑応答の時間では、素朴な疑問から専門的な内容までさまざまな質問が飛び、技術担当者が丁寧に回答。担当者は、建設中の工事について、交通量が多い道路の下であることや周辺に大きなオフィスビルが立ち並ぶこと、川の下をくぐる部分があるなどの点を例に挙げ「苦労した」との感想も。質疑応答終了後、約3時間半のツアーが終了した。

 建設現場の見学会は過去にも開催されてきたが、今後レールや枕木、電線、駅設備の工事が進められるので「今後同規模の見学会を開くのは難しい」(中之島高速鉄道担当者)という。現在、中之島線は、東西各1本のトンネルがすでに貫通している。

 路線は中之島高速鉄道(大阪市中央区)が新線の整備を担当、京阪電気鉄道(中央区)が列車運行サービスを手がけるかたちで2008年度に開業予定。大阪国際会議場前から京阪天満橋駅までの約2.9キロメートルの区間に、「中之島駅」「渡辺橋駅」「大江橋駅」「なにわ橋駅」の4駅が新設される。

京阪電気鉄道中之島物語

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