1,600人が大合唱-フェスティバルホール、50年の歴史を振り返る

「赤とんぼ」「ふるさと」「蛍の光」を合唱する参加者たち

「赤とんぼ」「ふるさと」「蛍の光」を合唱する参加者たち

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 ビル建て替えのため年内で一時閉館するフェスティバルホール(大阪市北区中之島2、TEL 06-6231-2221)で12月22日、記念企画「フェスティバルホール~50年ありがとう、そして未来へ~」が開催された。主催は朝日新聞社と朝日ビルディング。

反響板裏のサインを撮影する見学会参加者たち

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 同イベントには、同紙が募集した1,600人を招待。第1部では見学会が行われ、通常入ることができない舞台裏やステージを公開。数々の出演者のサインが残された反響板など、それぞれ思い出と重ね合わせながら見学を楽しんだ。

 第2部では小野田宏之さん指揮、大阪音楽大学ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団、同合唱団演奏による記念コンサート「永遠(とわ)の響き~Memories of Festival Hall~」が開かれ、進行役で音楽評論家の日下部吉彦さんが選んだ、ゆかりの深い珠玉の5曲がエピソードとともに披露された。

 1曲目は、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界」。1947年、大阪中が焼け野原となったなか、焼け残った大阪朝日会館で「新世界」が流れ、後に朝日放送社長になる原清さんが演奏を聴き、その感動がシンフォニーホールを作る動機になったという。第2楽章が始まると、会場スクリーンにはフェスティバルホールの映像や過去の出演者たちの姿が映し出され、映像とともに歴史を振り返った。

 その後、グリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲や、ハイドンの「トランペット協奏曲」第1楽章、團伊玖麿の「夕鶴」つうのアリアが数々のエピソードとともに披露され、最後は合唱団を加えたヴェルディの「椿姫」乾杯の歌で華やかなステージとなった。

 フィナーレでは事前に募集した参加者もステージに上がり、観客とともに「赤とんぼ」「ふるさと」を大合唱。日下部さんは「フェスティバルホールをみなさんのふるさとだと思ってほしい」と話し、最後は日下部さんの指揮で「蛍の光」を合唱し幕を閉じた。

 同ビルは来年解体に入り、2013年の竣工(しゅんこう)を予定している。新しいフェスティバルホールも、現ホール同様2,700人を収容するホールになる予定。

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