天満天神繁昌亭(大阪市北区天神橋2、TEL 06-6352-4874)が9月15日、開席から1周年を迎えた。繁昌亭は関西では戦後60年ぶりに復活した落語専門の定席で、1年目(9月14日まで)の総入場者数は144,637人となった。
1周年を迎えたこの日は、朝席、昼席、夜席の3回公演で、朝席では上方落語協会の桂春之輔副会長が「2年目も1年目の入場者を目標に頑張りたい」とあいさつ。岩手県での公演のため会場には駆けつけられなかった桂三枝会長はぞれぞれの公演に映像で登場し、夜席開演前に「舞台の上での若手の著しい活躍を期待している。2年目、3年目と見守ってほしい」とコメントを寄せた。
大阪商工会議所の調査によると、繁昌亭が地域にもたらした経済効果は116億3,000万円。地元・天神橋筋商店街でのヒアリング調査では、「開席後通行量が増加した」(84%)、「来客数が増加した」(50%)など、「繁昌亭は商店街活性化のプラスになる」との回答が92%となった。
同商店街では「繁昌亭カレー」「繁昌亭焼酎」「繁昌亭ボールペン」「繁昌亭湯呑み」などの関連商品が新たに約25種類開発されている。「繁昌亭せんべい」を販売する和菓子店、薫々堂(くんくんどう)(天神橋3)の林喜久社長は「繁昌亭ができると聞いた1年間前から繁昌亭を盛り上げるために期待を込めて販売を始めた。会社員が出張先への手土産としての購入が目立つ」という。自身も落語が大変好きだという林社長は繁昌亭に対して「繁昌亭がきっかけとなって若手が活躍できるチャンスが広がってほしい」と話している。