大阪・北新地に7月12日、筋肉自慢の「マッチョ」たちと触れ合える「マッスルカフェ&BAR」(大阪市北区曽根崎新地1)が開業した。
入ると「いらっしゃいマッスル」の声が掛かる店内。通路にはタンクトップにデニム姿のマッチョ店員たち。オープンしたてとあって、決まり文句の「いただきマッスル」や「ありがとうございマッスル」にも、まだ若干照れが混じる。
肉体美を誇る男性9人、女性1人との会話や、パフォーマンスが楽しめる同カフェ。フィットネスジムなどを運営するRISING SHIFT(大阪市西区)の長谷川浩久社長が「一般の人にフィットネスや筋力トレーニング、健康づくりについて興味を持ってもらえる場所を増やしたい」との思いからオープンした。
同店の売りは個性豊かなスタッフたち。大会受賞者をはじめ、「ダンサー」「イケメン」「女性」などさまざまなタイプのマッチョが在籍する。長谷川さん自身、「フィジーク」という筋肉と体格の美しさを競う競技の実力者で、「第1回日本メンズフィジーク選手権」優勝をはじめ、数々の賞を受賞している。
長谷川さんに憧れて入ったというスタッフのけんごさん(21)は、京都大学法学部の学生。自慢の筋肉を生かした仕事をしたいと考えていたところ、フェイスブックで同店のオープンを知ったという。もう一人の「高学歴マッチョ」、しょうへいさん(23)は立命館大学大学院のスポーツ健康科学研究科に在学中。効率的に骨格筋を肥大させる運動と栄養摂取に関する研究をしており、「高齢者の筋力の衰えは社会問題。フィットネスの啓蒙活動をしたかった」と話す。
店内では接客前に筋肉に負荷をかけて大きくする「パンプアップ」をしたり、1時間おきにプロテイン入りボトルを振った回数、または腕立て伏せの回数を競うイベントを行ったりして客を盛り上げる。「日本を代表する選手や、知識を持ったトレーナーもいる。お酒を飲んで、楽しくフィットネスのことを知ってもらえたら」と「お茶目マッチョ」の近森聡(そう)さん(31)。自身も昼はジムのトレーナー、平日夜はワインバー店員と「三足」のわらじを履いている。
メニューはビール、ハイボール、焼酎などが1時間飲み放題で2,980円。フードはゆで卵(100円)とナッツ(500円)のみ。店員が客の前でオレンジかグレープフルーツを力いっぱい絞って作る「マッスル生絞りチューハイ」(800円)や、「マッスルお姫様抱っこ」「ぶら下がりマッスル」「マッスル腕相撲」「マッスル腕立て馬乗り」(各500円)などのオプションメニューもある。
店舗面積は122平方メートル。席数は50席。スタッフは10人のマッチョを含む15人。客単価は3,000~5,000円を想定している。営業は日曜・祝日のみで、17時~21時。