JR西日本は5月16日、JR大阪駅で「特別なトワイライトエクスプレス」の出発式を開いた。大勢の鉄道ファンが詰めかけ、人気車両の新たな門出を見送った。
大阪駅で行われた出発式で、JR西日本の大阪駅長、銕尾(てつお)秀樹さんは「豪華な設備と、地元の食材を取り入れた食事に期待してほしい。お客さまの笑顔はもちろん、地域の方々とも一体となっておもてなしをし、地域の観光推進にも一役買いたい」とあいさつ。
到着地の山口県を代表して、同県大阪営業本部本部長、西田隆男さんは「皆様方には幕末維新ゆかりの地をゆっくりと巡っていただきたい。本県の豊かな自然や海の幸と山の幸、多くの温泉も楽しんで」と地域の魅力をアピールした。
新ルートは、下りが大阪駅~下関駅間、上りが下関駅~京都駅間。両経路とも琵琶湖を1周する。7月以降は山陽コースに加え、山陰本線(大阪駅~米子駅~下関駅)を通る経路が加わるほか、山陽、山陰以外のルートも現在調整中。
同列車は3月12日に車両の老朽化などを理由に定期運転を終了。しかし、「26年間培ったマインドを、2017年春に運行開始の『トワイライトエクスプレス瑞風』に引き継ぎたい」(JR西日本)との理由から、旅行会社専用の団体臨時列車として早々と現役復帰することになった。旅行会社からの要望や、一般のファンからの名残を惜しむ声も後押しになった。