JR大阪三越伊勢丹(大阪市北区梅田3)は10月23日、アトリウム広場側の外壁を装飾するアート作品群「アート・ウォール・コレクション」をお披露目した。
向かいに立地する商業施設「ルクア」は壁面にブランドロゴが並ぶが、JR大阪三越伊勢丹の外壁はカーテンが閉まっていて、どのフロアに何があるのか、そもそも商業施設なのかどうかも分かりにくい――。そういった利用者からの声を受け、今年春ごろから企画した同装飾。フロアの特性に合わせて関西ゆかりのアーティスト6人が作品を制作し、外装をリニューアルした。
地下2階食料品フロアには、画家・絵本作家のたなかしんさんを起用したアート作品を装飾。「食いしん坊のクマのお姫様が突然遊びに来たが、ここに来ればおもてなしに困らない」というコンセプトで、クマと野菜やパン、スイーツなどが描かれた楽しい作品になっている。2階コスメ・服飾雑貨フロアはchiaki koharaさんが描く女の子の作品。「これから買い物をする女の子、欲しい物がたくさんあって迷っちゃう」と、頭の中がドキドキワクワクしている様子を描く。
5階ミセスファッションのフロアは、京都の絵描きユニット・だるま商店の女性を描いた作品で、現代の平和で色鮮やかな世界で楽しむ女性を表現する。6階美術・工芸・宝飾フロアには、グラフィックデザイナー・久谷政樹さんの「漆黒美」を展示。伝統芸能の職人とのコラボレーションでモダニズムを展開する久谷さんが、「日本美や日本人とは何か」という原点に立ち返って制作した。
7階ベビー子ども服フロアでは、絵本作家ユニット・accototoさんが、動物たちが集まりパーティーを楽しむ様子を描く。「みんなが喜んで集まって触れ合い、共に楽しめる、そんな空間になってほしい」との願いを込めた。
関西のアーティストの起用についてジェイアール西日本伊勢丹販売促進担当の渡邉政樹さんは「関西との接点が薄い印象を持たれているので、お客さまとどれぐらい近づけるかを考え企画した」と話す。