「E-ma(イーマ)」(大阪市北区梅田1)地下1階アトリウムスペースに4月29日、アーティストグループ「ハジメテン」の作品を展示した巨大タワーが登場した。
飯川雄大さん、梅佳代さん、金氏徹平さん、川島小鳥さん、小橋陽介さん、西光祐輔さん、パトリック・ツァイさんの7人が2010年に結成したアーティストグループ「ハジメテン」。それぞれが個人活動をする写真家、画家、美術家だが、グループワークで「7人で初めてする」を形にするインスタレーションを展開する。
同グループの大阪初となる展示イベントでは、吹き抜けスペースを生かしてタワー型の作品を展示。「ここにタワーを立てたら邪魔なんじゃないか、それが面白いと思った(笑)」と西光祐輔さん。「みんなで写真やデザインを持ち寄って、どれが誰の作品と言わない匿名性の高い作品にした」という2本のタワーを展示する。
日頃美術館やギャラリーで作品を展示する現代美術の金氏さんは「普段と違う場所に持ってくるときにどう持ってくるかを考えてみんなで組み直した。共同作業の難しさと工夫することの面白さがあるが、それぞれ得意分野があるので任せるところは任せた」、川島さんは「1人でするよりもみんなですると可能性が広がるので楽しい」、梅さんは「大阪でするのは初めてなのでワクワクする。たくさんの方に見てもらいたい」と、それぞれ話す。
29日・30日には「ハジメテンのバッジフェスタやねん」を開催。「即興性を作品にしている人が多く、一期一会、失敗も成功になる点からこれにした」(西光さん)と、それぞれの作品を素材にした缶ババッジ作りとTシャツやトートバッグにオリジナルイラストを刷るシルクスクリーンプリントを実施。参加者は缶バッジの素材を選んだり、プリントのパターンや色を選んだりするなど、世界に一点だけの作品作りを楽しんだ。金氏さんは「ちゃんとしたブランドが入っているところで、でたらめなものを売っているところが面白い。異物を持ち込んだ感じが快感」とも。
期間中、同フロアの「cafe&books bibliotheque(カフェ&ブックス ビブリオテーク)」では、メンバーの作品集や写真集、ポストカードなどの雑貨を販売する。
営業時間は11時~23時。5月20日まで。